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慶應義塾大学先端生命科学研究所 からだ館

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活動の記録

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【視察】初期臨床研修医 

紅葉がまぶしい季節となりましたね。
今日は、庄内保健所より初期臨床研修医の研修依頼を受け、鶴岡市立荘内病院、日本海総合病院から初期研修医5名が来館しました。からだ館の活動紹介と、がん患者サロンにこにこ倶楽部の参加者との意見交換を行いました。

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からだ館の健幸かるた・健幸すごろくも紹介しました。


にこにこ倶楽部参加者の声

 
・自分の体は自分で責任を持つしかない。医師は一緒に病気に立ち向かうパートナーでいてほしい。医療用語は一般の人には難しいと感じる。医者は別世界であると感じると部分もある。

 
・(がん闘病中の息子を持つ母の立場で)がん家族同士では辛すぎてかえって話ができないことがある。告知や病気の状況に一喜一憂し家族内で怒りをぶつけ、けんかになるときもあった。

 
・ パネル遺伝子検査に適合できず意気消沈している息子夫婦に声をかけてくれた看護師の対応が忘れられない。マイナスで終わらせない言葉かけしていただいたことで患者家族は前を向くことができる。

 
・にこにこ倶楽部では本音を話すことができる。ある時「疲れた」と本音をいったら、会の雰囲気が変わり静まり返った。なんとなく居心地の悪い思いをしていたが、閉会したとき、ある参加者から「さっき何も声かけてあげられなかったのは、みんなどうしていいのかわからなかったんだよ。つらい気持ちだけはわかったよ。何もできないけれどハグしよう」と言い、思い切りハグしてくれた。そうしたら次々と他の人もハグしてくれた。


 
・(元看護士の立場として)患者の声を聴くことは重要だが、医師も時間に限りがある。そのためチーム医療を駆使して連携をとる、特に看護師とのコミュニケーションがカギを握る。

 
・医師は自分自身が幸せでなければ患者を幸せにできない。医師がきちんと睡眠、食事をとり、
リラックスすることは必要。そうでなければ適切な判断、治療はできない。
 医師自身が幸せでいることを考えてくださいね。

 
・ぜひ、医師の皆さん地域に残ってくださいね!どうぞよろしくお願いいたします。(笑顔)


研修医の感想


・コミュニケーションを絶やさず続けていくことが必要だと感じた。また患者の声に耳を傾ける体制も同時に構築する必要がある。


・がんは身近な病気になり、様々な意味で慣れが生じている。今回にこにこ倶楽部の方の話を聞いて、当たり前だが、ひとり一人状況が違うことを実感した。来年から外科担当になる予定だが、全人的に患者と関わり配慮できる医師でなることを意識したい。


・がんと向き合うのは患者だけでなく家族も同様であると感じた。診療後の最後のポジティブな声掛けは医師として必要だ。また、人間として社会参加、他人とのつながりが大事であることも理解できた。


・今まで、今回のように患者さんや、患者家族の話を聞く機会がなかった。このように病院の外で患者、家族の思いを聞く機会は重要だ。今後研修する医療者は全員、患者の声を聴く機会に参加した方が良いと思う。


・自分の家族にもがん患者がいる。今回の話を聞いて改めて医療者、患者のコミュニケーションは重要であることが理解できた。


実り多い時間でした。からだ館は、これからも患者の声を医療者に届けていきたいと思います。お互いの思いを知り、コミュニケーションを育むことが、より良い医療につながることと考えています。
今日は皆さんありがとうございました。


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