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慶應義塾大学先端生命科学研究所 からだ館

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病院で暮らす?と言うのは・・・

がんで2回手術をし、山形の病院、地元の病院、地元のリハビリ病院と約半年かけて転院し、3年後3度目の手術で同じ順番で転院をした経験があります。
3か所の病院を転院すると病院の違いがよくわかります。

 患者の楽しみのひとつに毎日の食事があります。山形の病院は県下はもとより広い所から患者さんが来ます。
季節にもよりますが、山形名物「芋煮」や米沢地方の名物「鯉の甘煮」など山形を代表する料理が出てきますが、庄内地方のわたしが食べたことのない「オカひじき」が出てきたときには、どう食べたらよいか迷いました。青々とした草?が皿に供されていて、自分があたかも草食動物になったような気になる一皿でした。
 また他の病院はメインディッシュが選択でき、とても満足感あふれる夕食を堪能してましたが、良いところあれば悪いところありで、その病院は週2回の入浴と以前に入院していた病院と比べて1回少ない。そんな些細なことですが、毎日を同じように繰り返す。
患者にとっては自分の権利をひとつ剥奪されたような気分になったものです。

 入院が長いと看護師さんとの関係も色々と気遣います。
ただ単に男性目線で、「あの子がカワイイ」とか「女医さんが美人」とか短期の入院ならよいでしょうが、
3~4ヵ月の入院になると「この子は注射が下手」とか「そこのところもう少し気づいて欲しい」というのが、看護師さんをみる基準になってきます。
 今回入院した時、3年前に新人で配属になった看護師さんたちが成長していたり、それほどでもなかったりと「患者に対する気づき」が出来ているかどうかが非常に気になりました。

 患者の立場から「わがまま」を言わせていただければ、やはり病院とはいえサービス業だと思います。長期に渡って入院をするとその気持ちは段々とわたしの中では強くなってきました。患者一人一人への「気づき」が高い病院は入院する人の「満足度」の高い病院だと思います。
             
                                               加藤 正志